ペンニットー株式会社
熱収縮チューブの収縮方法_サムネイル

素材特性 更新日:

熱収縮チューブの収縮方法

はじめに

 熱収縮チューブは、優れた特性も持っており多くの産業分野で使用されています。例えば、自動車のワイヤーハーネス保護、航空宇宙分野での高温環境下の配線保護、医療機器の絶縁処理など、多様な分野で活用されています。本記事では、初心者の方でも安心して加工できるよう、効率的かつ高品質な作業を実現するためのコツをお伝えします。

チューブの選定

 熱収縮チューブの選定は、対象物の特性や使用環境に応じて慎重に行う必要があります。以下のポイントを参考にしてください。

材料特性

チューブの選定は、耐熱性、耐薬品性、柔軟性などの特性を基準に行います。材質ごとの特性を以下にまとめましたので、用途に合わせて適切なチューブを選択してください。

  • PTFE:  高い耐熱性と耐薬品性を持つ。
  • FEP:  柔軟性が高く、透明性に優れる。
  • PFA:  加工がしやすく、複雑な形状にも対応可能。

サイズ選定

使用対象物に対して収縮後にしっかりと密着するサイズを選択してください。特に、対象物の外径とチューブの内径を確認ください。

耐熱性の確認

対象物が熱収縮時の高温に耐えられるかを事前に確認してください。
ペンチューブ®シリーズの各製品特性を以下にまとめています。
弊社製品を選択する際の参考にしてください。

熱収縮チューブの加工手順

1. チューブのカット
対象物よりも余裕を持った長さでカットします。刃物を使用する際は、十分にご注意ください。


2. 対象物へのセット
被覆したい部分がしっかり収まるよう注意し、チューブが対象物に均等に配置されるよう調整してください。


3. 加熱
ヒートガンなどを使用してチューブを均一に加熱し、収縮を促します。

▼温度設定

製品名温度設定
SMT/SST/PFAチューブの温度が連続使用温度を超えないように設定。
TFE/TFE4X/WTFチューブの温度が327℃になるよう調整。

※ヒートガン以外の方法(オーブンや赤外線加熱など)を使用する場合も、同様の設定を推奨します。

▼加熱方法

製品名ヒートガン使用時オーブン・その他加熱機器使用時
SMT/SST/PFA収縮する様子を目視で確認しながら均一に加熱。連続使用温度を超えないよう温度を調整し、均等に加熱。
TFE/TFE4X/WTFチューブ表面が透明になる※(温度が327℃に達する)ことを目安に加熱。チューブの温度が327℃になるよう設定し、それ以上にならないよう調整。

※加熱機器の設定温度や加熱時間は、対象物の材質等に基づいて設定。
※チューブの透明化の様子は、下記の動画でご確認いただけます。


4. 収縮の確認
加熱を止め、チューブが収縮していることを目視で確認します。全体がしっかり収縮している場合、次のステップに進みます。


5. 仕上げ
不要部分をカットし、全体の仕上がりを再確認してください。安全性を確保しながら、適切に仕上げを行います。

まとめ

 作業環境や対象物によって、加工方法は様々ですがポイントは「チューブの温度」です。本記事で紹介したチューブの選定加工手順をご参考いただければ幸いです。
また、うまく収縮できない場合や適切な製品選定にお困りの際は、お問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。

関連情報

・熱収縮チューブの収縮方法(ペンチューブ®TFE)

フッ素樹脂チューブのことならペンニットー

  • 仕様が決まっていなくても相談OK!
  • 特注品対応も可能です

フッ素樹脂チューブの開発、ご注文についてのお見積り・ご相談を承ります。
無料サンプルもご提供しております。まずはお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせページへ